今回の世界選手権は、とても厳しい経験になった。
試走の1周目で転倒してしまい膝下を強打、
あとはただレースに出られるように、
ケガを直すことだけに意識を集中させた。
痛み止めを飲み、何とかスタート位置へ....
やっとレースが出来ることにワクワクしながら2列目に並んだ。
体から普段では味わえないパワーが沸いてきていた。
いよいよスタート・・・
バン!!
スタートは上手く行き、そのまま流れに乗って行った。
はじめの長い登り区間でパワーの違いを感じつつ、
真ん中くらいで階段の担ぎ区間へ。
その区間が終わり、乗ったらチェーンが外れていて
降りて直し、再出発したが集団は行ってしまい、
そこからは一人旅になってしまった。
何とか前に追いつこうと頑張ったが、差は広がる一方だった。
アメリカ人が一人、後ろから来たので付いていこうと思い付いていった。
しかし登りではパワーの差を感じ離されてしまった。
そこからはまた一人旅になってしまったが、
力をすべて出し切ろうと思い必死で走った。
試走と同じ所でまた転倒したりもしたが、
何とか自分を見失うことなく走り続けた。
しかし、先頭が後ろから来て
...何ともあっさりレースが終わってしまった。
あの時はとても屈辱的な気持ちになり、すごく悔しかった。
でも、たった38分のレースだったが、今の持っている力は出せたと思っている。
何ともみっともない結果だったが、
この結果が事実であり、実力であるという事を認めなければいけないと思う。
同時に、本当に、ただ単に強くなりたいと思った。
口で言うのは簡単だが、本当に、強くなりたいと思ったレースだった。
何をやればあんなに速くなれるのかは漠然としか分からない。
一つずつ自分で試しながら、力を身につけて行きたい。
今回のシクロクロス世界選手権では
僕にとって、かけがえの無い、たくさんの体験をさせてもらった。
そして、選手として、日本代表として行ったのにもかかわらず
試走の転倒でベストな状態で走れなかったこと、
自己管理が出来なかったことを申し訳なく思っている。
今回のレース遠征を活かし、
今年のシーズンは精一杯がんばりますので、
応援の方をよろしくお願いします。
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